一難去ってまた一難…

でも、この件は、終わらなかった。

臨時プロジェクトマネージャー誕生…

難関に挑む覚悟…

実は、内製部門が難関であった…

実は、問題は、内製部品であった。100セットの内製部品を機械工場で加工しなければならない。そのため、組合員に夏休みの数日間を休出してもらう必要がある。無理を言っても許されるかもしれないサプライヤーよりもハードルは高い。

工場の組合事務所に説明に行き、パリダカラリーの位置付け、会社としてバックアップする必要性など、最初に、幹部に説明した。そして、夏休みに休出していただくため、現場の方々に説明したいと組合幹部にお願いした。

さて、本番だ…包み隠さず真実のみを語る

定時日の帰宅時間に食堂に集まってもらい、説明した。『夏休みに家族との旅行も計画済みだし、なんで、夏休みを返上して『わけのわからない新しいデフ』を作らなければならないかのか?
逆の立場なら、当たり前である。そんな、恨みつらみが漂う重たい空気の中で、口火を切った。

どう話したら良いか?考える暇も無く、口から言葉が出た…

『ありがとうございます!』と、頭をさげたまま、涙していたことを思い出す。

幸せな瞬間を得られた幸せ…

時間は、淡々とモノを準備する…

モノを目の前にして…感動するのは避けられない

明日、発送する。それも、空輸。午後1時、確認のため、倉庫に入る。薄暗い倉庫の床に置かれたパレットの上にフロントアクスル100セット、リヤアクスル100セットが静かに置かれていた。

覇者パジェロ_社長表彰をもらった全員の意向で作成された記念本

『覇者 パジェロ』(小出出版)

ミニカー_探して購入するのに時間がかかった_入手できてうれしい

ミニカーコレクションと初めて買った一眼レフカメラ

そして、再び、正月明けが来た…

生みだしたモノが、生き続きている喜び…

実は、この時のラリー用デフは、その後の主力デフとして生産されている。タイで開催のアジア・パシフィック・ラリーの出場ピックアップトラックにも搭載されている。今では、過去の会社での設計実績ではあるが、嬉しい限りである。自分が生みだしたモノ達が、現役として違うクルマに使われ続けているのは嬉しい限りである。

2024年人とクルマ展示会_MMCトライトン

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